アメリカのスゴさ

2005年3月14日
宇宙好き、もとい宇宙オタクにはたまらないドラマがある。「from the earth to the moon」邦題「人類月に立つ」。ざっくり内容をいうと、月旅行を目的としたジェミニ計画からアポロ計画の足取りをたどるものである。これの何がスゴいかというと映画級のクオリティの内容が連ドラで放映されていることだ。もちろん金のかけようもただものではないのは想像に難くない。宇宙オタクというフィルタがかかっているにしろ、これ以上を越える日本製の連ドラは皆無といってよいであろう。いずれのストーリーも甲乙付けがたいが、宇宙機を作るエンジニアから見た第5話は白眉である。
これを繰り返しみるにつけもうひとつアメリカのスゴさを思い知らされる。人類を月に送り込むという巨大プロジェクトを成し遂げるスゴさだ。私も宇宙産業に関わる一員であるから、そのスゴさはいっそう強く感じられる。先日、日本がなんとかひまわりの後継機を軌道に乗せたが、とても安心してみられるものではなかった。日本がまだ地球の周りでうろうろしている間、アメリカは水星、金星、火星、木星、土星、はては冥王星にまで探査機を送り込もうとしている。昨年暮れ、土星の衛星、タイタンにホイヘンスが着陸し、興味深い映像を送ってきた。遥か彼方の土星にまで正確に探査機を送り込み、目標に着陸させる技術は驚嘆せざるを得ない。今の日本で同じことが可能かと問われれば、私は否と答えるであろう。
あらゆる産業において、やはりアメリカは強いのである。

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